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  • 執筆者の写真首肩こり自律神経専門マッサージ治療室アンベリール

自律神経を安定させる為に~光の情報をコントロールする①~

-----【要点】-----------------

自律神経は体内環境の情報や外界からの刺激に応じて、自分の意思には関係なく働いてくれるものである。よってその自律神経の働きは意図的に直接コントロールすることはできないが、この体内環境の情報や外界からの刺激を意図的にコントロールすることで、間接的に自律神経をコントロールすることができる。

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前回は体内環境情報として『生活のリズムを一定にする』ことで、体内リズムを意図的に作り、自律神経の働きを間接的にコントロールするお話でした。そして今日は外界からの刺激情報として『光の情報をコントロールする』のお話ですが、このお話は長くなるので2回に分けてしたいと思います。



『光の情報をコントロールする』


このお話をするにあたっては予め次のことを理解していると解りやすいと思います。

  • “光(明かり)” には色温度というものがあり、単位はK(ケルビン)で表される。

  • オレンジ色のような暖色系は約2000Kで、夕日の光がこれにあたる。

  • 青白色のような寒色系は5000~6000Kで、日中の太陽の光がこれにあたる。


我々人間は基本的に昼行性の生き物ですから、昼には生命活動を活発に行い、次の日またそうするためには夜間はその生命活動を最小限にしてエネルギー回復をするために眠る必要があります。これが「昼に交感神経が優位に働き夜に副交感神経が優位に働く」と言われる自律神経の原則的な働きとなるのですが、この時、昼か夜かを判断する材料となっているのが “光の情報” なのです。


このとき私が最も重要だと考えているのが、昼と夜の光情報ではなく、その中間にあたる交感神経から副交感神経へスイッチするタイミングとなる約2000Kの光情報なのです! なぜそれが重要かと言えば、この約2000Kの光情報を自律神経のコントロールタワーとも言える視床下部が感知すると、それまでの交感神経の働きを抑制させ副交感神経の働きを優位にするよう自律神経に命令するだけではなく、メラトニンとよばれるホルモンを分泌して質の良い睡眠を得る準備(導入)をしてくれるからです。この準備段階がしっかりと作られた質の良い睡眠は、通常睡眠よりはるかに大きな体力回復と免疫力向上が期待できます。



まだ原始的な暮らしをしていた時代の人は、夕日の光がその睡眠の準備をする光情報となっていました。そして時代が進みランプやロウソクの炎を明かりにしていた時代でも、それら炎の色温度が約2000Kであることから問題はなかったはずです。しかし文明の発達した現代社会では活動効率を上げるため、会社であれ駅であれショッピングモールであれ街中のあらゆる場所において、あるいは自宅ですら夜であっても昼間の太陽と同じ色温度を発する蛍光灯が使われています。


つまり質の良い睡眠を取るための準備段階が無いまま睡眠に入ることが常となっているわけです。これでは交感神経の働きが鎮まり副交感神経が十分に働くこともなく、寝て数時間は交感神経の働きが残り緊張状態が維持されてしまうことになります。こうしたことが強くなれば「朝起きたとき首がこっている」「寝ても疲れが取れない」といったことを自覚するのも当然のことと言えます。こうしたことは枕や寝具を変えたところで容易に解決されることではありません。



さて、前置きが長くなりましたが次回はその光情報をどうコントロールするかのお話です!





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