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  • 執筆者の写真首肩こり自律神経専門マッサージ治療室アンベリール

私が首肩こりで最も重視している筋肉

更新日:2018年3月8日

「肩こりの原因となる筋肉は・・・」 ネットをみると、様々な治療家がこうした話題をHPやブログに記しているのを見かけます。その中で最も多く上げられている筋肉は 僧帽筋(そうぼうきん)、肩甲挙筋(けんこうきょきん)、菱形筋(りょうけいきん)や、棘上筋(きょくじょうきん)といったところでしょうか。その他にもそれぞれの施術理論で様々な筋肉の名称が上げられていますが、そのどれも間違いなく当たっているとは思います。


しかし私は、そうして記されている筋肉のほとんどが背面側(背中面)に位置してある筋肉ということが気になります。それは治療される側はそれでも良いのですが、治療する側もやはり今でも肩こりが作業姿勢や運動不足が原因といった “旧来型の肩こり” を主体に考えているからです。


“肩こり” としか言わなかった昔とは違い、今は「首肩こり」と言われるのも主流になりつつあり、むしろ肩こりより“首こり”のほうを強く感じる人さえ増えています。これは明らかに時代と共に“何か”が変わっていることに他なりません。私などは以前から「現代特有の首肩こりは、首こりが楽にならないと肩こりはけして楽にならない」とさえ言っております。


そんな私が首肩こりをマッサージする上で最も重視しているのは、上記にあげた背面側に位置する筋肉とは違い、首の側面から前面に位置する筋肉郡で、中でも特に注視しているのが斜角筋(しゃかくきん)と呼ばれている筋肉です。

この斜角筋は前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋と3つあり、首から(第一、第二)肋骨に着いています。この筋肉はとても強い収縮力を持ち硬直しやすいので、首こりを自覚している人はもちろん、いくら肩をマッサージしても肩こりが楽にならないという方は、この筋肉を一度ほぐしてみるべきです。きちんとほぐれれば本当に首肩が軽くスッキリするはずです。また図を見てお解かりのように、この筋肉の付近を椎骨動脈や腕神経が通るため、過度な硬直によってそれら血管や神経を圧迫すれば、首肩こりだけではなく頭痛や手の痺れなどを引き起こすこともあるのです。


ただ問題なのは、場所が場所だけに施術をするのがとても難しい筋肉でもあるので、それをきちんとほぐせるかどうかは治療家の力量が試されるところです。正直言えば、背面のマッサージは多少の知識と経験があれば程々にほぐすことはできるでしょうが、斜角筋に限らず首の側面や前面はそうはいきません。よくお客様が言う「肩はマッサージしてくれるけど、首を重点的にマッサージしてくれるところが無い」というのは、そうした施術場所としての難しさもあるのでしょう。


最後に誤解の無いように言っておきますが、アンベリールでも当然ながら背面の筋肉マッサージはしております。基本となる60分施術では“うつ伏せ”で背面側の筋肉を、その後に “仰向け状態” で首の側面から前面の筋肉のマッサージをするのですが、ただその時間配分は初回トライアルでは基本的に5:5、2回目以降の施術では人によっては3:7の割合で首の側面~前面にかける時間が多い場合があります。施術面積の差を考えれば、いかに私が首を重視しているのかが解っていただけると思います。



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