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  • 執筆者の写真首肩こり自律神経専門マッサージ治療室アンベリール

精神的ストレスへの対処~架空のアドバイザーを創る~

--- 【前回ブログの要点】 ---------------------------

『精神的ストレス』は大脳新皮質の発する『感情』と大脳辺縁系が発する『情動』に根本が在る。「泣くこと」「笑うこと」「話すこと」は感情の発露として人間本来に備わった有能なストレス緩和機能である。

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さて今回は『精神的ストレス』を緩和する方法の第二弾ですが、これこそ定番ではない、私が独自に考えた方法なのでバカバカしく思う方もいるかもしれませんが、私自身も活用し又そのようなアドバイスをした方も効果を上げている方法なので書いておきます。これは『理性的知性的な働きを司る大脳辺縁系は、動物本能的な怒りや不安、恐怖といった情動をコントロールする』という仕組みを利用する方法です。

まず自分の頭の中に、人生の最強アドバイザーを架空人物として作り上げます。いきなり何を言ってるのか、と思われるかもしれませんが至って大真面目です(笑)その人物に関しては性別や見た目、声の感じとできるだけ詳細に作り上げるのがベストです。自分が影響を受けた人や尊敬する人をベースにするのがおススメです。但しあくまで『架空の人物』にするのがポイントです。実在する人はおススメしません。そして何か悩みやストレスを感じる度に目を閉じ、そのアドバイザーを出現させ話し合いを持つのです。

私がこの方法を自ら試す前は、様々な “損” をしてたように思います。というのも私がアンベリールとして独立する前はスタッフが10人ほどいる治療院でチーフとして働いていました。今考えるとそれほどではないのですが、当時は後輩たちの仕事意識の低さや出来の悪さに毎日イライラして怒ってばかりで、その怒り方はストレスと共により威圧的高圧的になっていたように思います。もちろんその後に言い過ぎたと反省したりもしたのですが、そうされた後輩が私を見る目は既に変わってしまっていましたし、そのストレスは当時交際していた女性や古くからの友人にも良くない影響を与えていました。

もし当時の私に、この架空のアドバイザーがいたら、きっとこんな会話がされたでしょう。

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【私】:しかしほんと毎日毎日、後輩たちには腹が立つよ!


【架空のアドバイザー】:まぁまぁ、お前の気持ちもわかるよ。お前も昔、先輩に散々怒られてきたからな


【私】:別にさ反抗的な態度をとるわけじゃないんだよ。いつも素直に『すみません。気をつけます』っては言うんだけどさ、そのくせまた同じミス何回もするし全然解ってないんだよ!解らないなら『解りません』って言えばいいのにさー


【架空のアドバイザー】:そうか。でもちょっと考えてみ、お前がどんなに正論を言って教えようとしても、そんな怒って高圧的な態度で言われたら教えられる方は従おうと思うかなぁ?『解りません。もう一回教えてください』って言えるかなぁ? お前がいつも聞いている『すみません、気おつけます』って言う言葉は、怒ってるお前から一刻も早く回避したいために言ってる言葉であって、本当にお前の言うことを理解して間違いを改めようと思って出てる言葉じゃないんじゃないか?


【私】:・・・そう言われればそうかもしれないけど、でも、俺はそうしてやってきたよ

【架空のアドバイザー】:確かにどうだね。で、その時の先輩の教えに今でも感謝してたり、今でも付き合いのある先輩っている? あの時の指導方法にお前は納得して成長しようと思ってた?


【私】:・・・


【架空のアドバイザー】:後輩に苛立っても後輩は思うようには動かないよ。お前のしてることは『北風と太陽』の北風なんだよ。お前が頑張れば頑張るほど後輩は頑なになるし、ともすればお前が何かミスした時は“この時”とばかり小躍りする後輩だって現れかねないよ。太陽になってみなよ。そうすれば後輩はお前が動いて欲しいように自ら動いてくれると思うよ。


【私】:そんな上手くいくかな


【架空のアドバイザー】:どっちにしても今上手くいってないなら、上手くいかなくても損はないよ。とりあえず一ヶ月でもそうして試してみたら?後輩は少なくともお前の変化に何らかの反応を示すはずだし、それでもダメだった時はまた話し合おう。


【私】:そうだな。そうしてみるよ

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要約するとこんな具合です。実際にはもっと長くウダウダと会話しているのですが。あっ、ここでもう一度言っておきますが、私は至って真面目にやっています(笑) そしてこれは仕事だけではなく、恋人や夫婦間ことであれ、人生の岐路や進路のことであれ、様々な悩みやストレスの対処として使えます。


また応用編としては、それぞれの悩みの分野に強い『架空のアドバイザー』を置くのもおススメです。ちなみに私には3人のアドバイザーがいます(笑)


そしてこの『架空の人物』の正体こそが大脳新皮質の化身とも言えるかもしれません。直情的に起こった怒りや悲しみや不安やイライラなどをこの大脳辺縁系の化身がコントロールしてくれるのです。



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